ここでは様々な映画を独断と偏見でレビューしていきます。目指せ10000本!!
ほい。単館なのにお客が入っていた空気人形。
是枝監督構想9年という渾身の作品。
そしてこの作品を最後にしばらく休むといいます。
本当なんだか。
本当だったら残念だな。
基本的に外さない監督なだけに。
さて、空気人形の本編に参ります。
この映画の「人形」はダッチワイフ。
それが心を持ってしまいます。
ぺ・ドゥナ演じる心を持つ空気人形が、
おしゃれに目覚めたり恋におちたりするわけです。
また、軸となるストーリーとは別で、
「現代人の孤独」のテンプレ的な表現がいくつか出てきます。
この2つ、「空気人形」と「現代人の孤独」を淡々と描写していく感じです。
やはり上手いなぁと思うのは、この2つの並列を選んだことです。
つまりですねー、空気人形も現代人も結局のところ「代わり」ということね。
空気人形は女の「代用品」で、
現代人の孤独の理由は、「俺(私)じゃなくても良いんだよね・・・」という心に基づくもの。
現代人にも代わりが利くんです。
この映画に出てくる現代人のテンプレは、「誰かにとって代わりがない(掛け替えのない)存在」ではない人々。
みーんな代わりが利く。
そんなところが、空気人形と相俟って独特の寂寥感を誘うんじゃないかなー。
で、空気人形に空気を吹き込むところはそんなコンテクスト上での意義もあるのではないかな。
勝負シーンの一つだよね。
まぁそれ抜きにしてもあのシーンは耽美的で良かった。
全体的には、何でか分からんけど微妙な不満足感がある。
別に後半展開していくグロテスクさ(これは映画全体のイメージを引き締めるため)とか、
結局何も解決されないからとか、
そういうところに理由があるわけではない。
そうだなぁ・・・例えば・・・
現代人のテンプレ的な孤独が、
形を変えて自分に迫ってくることはなかったんだ。
トウキョウソナタのそれは、
間違いなく形を変えて観る者に迫ってくる。
そんなところがちょっと物足りなかったのかな?
あと、不満足感は「ふわふわした系の映画が好きじゃない」
というきわめて個人的な原因にも由来するかも。
もっと緊迫感のある映像をくれ!
ぺ・ドゥナがさー、友達に似ててさ、
その友達と会うときは変な目で見ちゃいそうです。
★こんな人に
是枝好き
ふわふわ映画好き
★映画のお供
ダッチワイフ