ここでは様々な映画を独断と偏見でレビューしていきます。目指せ10000本!!
BOY A ジョン・クローリー監督
2007年 イギリス
評価 C
題材は良かったけど、全体的に演出がイマイチ・・・特に最後。残念。
さっきの続き。
アートと映画の境界になる壁というものは、確かに存在していて、それは案外強固なものだと思う。
個人的には、透明な膜のような感じかな。
とても薄くて、でもすごく伸縮性があってなかなか破れないような。
先述の森美術館の作品は、この膜に小さな穴を開けるのが目的だったのかもね。
そんなわけで、現在映画という一本のフィルムそのものはメディアであり芸術ではない。
が、そのワンシーン、いやワンカットには芸術が宿る可能性が確かにある。
何故なら芸術(アート)と映画の壁を破りたいという動きがあるから。
そこに、その映画のカケラに、現代アートシーンを見出すのは強引だろうか。
境界にある壁を破ろうとする行為、現代アートの葛藤の象徴ってのは無茶だろうか。
それらを、記号的に示される一つの画、すなわち手ブレ顔アップと考えるのには無理があるだろうか。
分からんが、オレはそうやって現代の流れを考えてる。
これからの映画は、どんどん変わっていくんじゃないかな。
オレの葛藤は映画が芸術になり得ない部分にあるわけで。
だから基本的には芸術全体の流れから映画の立ち位置を見つめたいと思ってる。
そんな感じ。
BOY A
イギリス、マンチェスター。かつて“少年A”と呼ばれた青年は24歳となり刑務所から出所した。“ジャック”という新しい名前を与えられ、過去を隠して新しい生活を始める。ジャックは大人になってから初めて体験する外の世界に戸惑いつつも、ソーシャルワーカー、テリーのサポートを受けながら、少しずつ社会に溶け込んでいく。職場では親しい仲間も出来、やがて人生初めての恋も経験するジャックだったが…。
はい、元犯罪者の少年が娑婆に帰ってきてどうなるか・・・っつー話ですな。
平たく言うと。
題材 ◎
映像 ○
演技 ○
演出 ×
って感じ。
どこぞのレビューには「巧みな演出」と書いてあったが、僕はそうは思わん。
まぁ確かにね、明らかになっていく過去の内容とか、映像とか、そーゆーのは良かったですよ。
でもさー、演出ってちがくない?
演出って言ったら、ブロークバックマウンテンのシャツみたいなことをいうんじゃない?
サイドウェイのノックやワインのことを言うんじゃない?
この映画にはそういった演出(比喩に近いもの)はあまりなかったと思う。
全てが直接的。
そうすると、映画にあんまり深みが出ないと思うんだよなぁ。
あと、残念だったのはラスト。
あそこだけでも僕にやらせてくれたらもう少しいい映画になったのになぁ(笑)
いや電話とかいらないっしょ。
演出が必要なのはそこっしょ。
いや何か幻想なのかリアルなのか微妙な恋人はいらないっしょ。
他のもの全て込みでの「やっぱ・・・」的な比喩すべきでしょ。
まぁ最後の最後の終わり方は良かったと思う。
不必要なのは、その前の10分間。
特に恋人については全くいらなかった。
出す必要すらなかった。
そもそも手紙を読んだときと、ラストの感情が微妙に一致しない気がする。
残念ながらそこで僕の心は急速に主人公から離れていった。
とはいえ、それ以外の部分は結構良かった。
特に友人も含め過去の描き出し方。
これはいけてる。
んー、ダルデンヌにリメイクさせればいいと思う(笑)
★こんな人に
前科者
ちょっぴり太めの彼女がいる人
★映画のお供
ビール
ドジョウ
ちょっぴり太めの彼女