ここでは様々な映画を独断と偏見でレビューしていきます。目指せ10000本!!
パリ空港の人々 フィリップ・リオレ監督
1993年 フランス
評価 C+
秋葉原で凄惨な事件が起きましたね。
不特定多数の目に触れる場なので、なんとコメントしていいか迷いますが。
犯人について少し考えてみます。
遺族感情なんて外野が口を出すものじゃないからね。
そっとしておくべきだと思う。
犯人は青森県出身で地元の進学校卒業後、短大に入学、その後人材派遣会社に登録し静岡県の工場で就労していた。
母親に暴力を振るうような面がある一方、外ではわりと大人しい普通の人間だった。
僕は中学の文集に英語で自己紹介をした点に注目しました。
しかも性格の紹介は「crooked(ひねくれもの)」だと。
ここが犯人の性格を象徴している感じがします。
卑下しているようで、本当は小馬鹿にして見下しているような。
何となくナルシストで、「俺は何故勝ち組になれないのか謎だ」って感じ
だったんじゃないか。それで、「俺は認められるべき人間なのに、社会が悪いんだ」ってなる。人付き合いも下手だけど、内心では人を小馬鹿にしていたり、そんな面があったかもしれない。
普通の人間より一際独占欲とか、名誉欲とか、僻み妬みや嫉妬心も強いタイプだったんじゃないかな。
僕には何となくだけど、犯人の性格が分かる。
なんか手に取るように分かる。
なんでだろ。
おっと、閑話休題。
パリ空港の人々へ
この映画は緩やかだよ。
先の事件みたいに人間の嫌な部分は見せない。
でも、だからこそ少しパンチの足りない作品になってしまったかもしれないな。
作りとしては、流動的な人の中にナックという不動のものを入れることで心の動きをより豊かに表すことが出来たと思う。
これはなかなか。
僕としては妻のくだりとトランジット仲間のくだりの絡みが少々不満。
何となく妻が悪者のように描かれてしまっているし、
心情の必然性が破綻しているように感じた。
特に素晴らしいカメラワークもなく、まぁあるとすれば「動く歩道」のとこかな。
ラストシーンのカタルシスはなかなかのものだけど、
その長靴の伏線はなんかあからさますぎてちょっと良くない。
ラストシーンは更に言えば既視感のあるもので、
盛り上げ方も面白味がない。
どちらかといえば初心者向けの、分かりやすい映画。
にも関わらず中弛みもあるので、帯に短し襷に長し。
毒にも薬にもならなすぎる無難な作品といったところ。